「着物を広げず5分でできる」お着物の状態簡易チェック@四万十店
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紀久屋は創業43年のお振袖を扱う呉服専門店!
四万十店は地元に愛される呉服店として今年14周年を迎えます。
高知県中部・西部エリア、愛媛県中予・南予エリアまで多地域の方に向けて
最新のお振袖情報をお届けしております!
お店は四万十市にありますが、各地でイベントを定期的に行っておりますので
まずはお気軽にお問い合わせください!!
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こんにちは、振袖の紀久屋四万十店です。
気付けばもう9月も半ばを過ぎました。
まだ残暑も厳しいですが、 朝晩は少し涼しい風を感じるようになりましたね。
さて、この夏も湿気の多く蒸し暑い夏でした。
お嬢様の成人式を「ママ袖」「姉振」 など着回しプランでお考えのお母さま!
タンスの中は最近チェックして頂けましたか?
夏の終わりはおうちと同じでタンスの中にも湿気や熱気がこもりや すいもの。
成人式まではあと数ヶ月です。
直前になって慌てないよう前もってお振袖の状態を確認しておきま しょう。
今日は、「着物を広げず5分でできる」 お着物の状態簡易チェック方法をご紹介します!
①最後にお振袖をクリーニングしたのはいつですか?
例:2年前に姉の着用後、 専門店でクリーニングをして片付けてある。
→ご心配度:低
1、 2年以内かつ専門店のクリーニングをして頂いている状態なら危険 度はかなり低いと思われます。しかし念のために② 以降の項目もチェックしてみてくださいね!
例:最後の着用は1年前だが、クリーニングをせずに片付けた。
→ご心配度:中
汗や湿気などの水気を伴う汚れは、 お着物に付着した段階では無色透明でプロでも判別が難しい場合も あります。
しかしそのまま半年以上が経過してしまうと汗などの成分が変色し シミになってしまっている可能性が…!
また、 衿元の汗とファンデーションが混じった汚れなども着用直後は分か りにくいのですがとても変色の起きやすい事例です。
また、
「そんなに汗もかかなかったし、大丈夫じゃないかな」 と過信せずに一度衿元や身八つ口のあたりを確認してみて下さい!
例:お母さまのご着用後、 クリーニングはしたがその後いつ状態を確認したか分からない。 タンスから出した記憶がない。
→ご心配度:高
10~20年の単位でそのままだったお着物は、 当時しっかりクリーニングをしていてもかなり危険度の高い状態で す。
裏地の変色、金彩加工の劣化、生地の縮み・色やけ…… さまざまなリスクが考えられます。 この状態のお着物がタンスに眠っているという場合は、 どうぞ一度お近くの紀久屋へお持ち下さい。 プロの目で全体の状態チェックをさせて頂きます。
②たとう紙の状態はいかがですか?
タンスからお着物を出して、広げて、中を見て、 畳んでまたしまう…のはなかなかご面倒ですよね。 簡易チェックでは中を見ずにたとう紙の状態だけ確認してみましょ う。
タンスからお着物を出して、広げて、中を見て、
例:一昨年交換した新しいたとう紙。しみや汚れは見当たらず、 触って湿気ている感じもしない。
→ご心配度:低
素晴らしいです。 たとう紙を定期的に交換していただいているということは、 中のお着物状態チェックも同時に出来ていることと思います。① のチェックと合わせて両方ともご心配度が低かった場合はほぼ問題 ないかと思われます。
例:いつ交換したか分からない。
元は白っぽかったと思うが、全体が黄ばんでいる。
あるいは点々と茶色や黄色のシミが浮いている。
→ご心配度:高
実は、たとう紙のトラブルはお着物トラブルのサインなのです。
お着物で起きたトラブルがたとう紙にも移ってきたり、 たとう紙のトラブルがお着物へと移っていったり、 状況と原因はさまざまありますがたとう紙にシミがある場合お着物 にも何らかの変調が起きている可能性が大です。
③元のお誂え主さまと、 今度ご着用のお嬢さまとの体格差はどのくらいですか?
例:お嬢さまの方が身長が低く、 ヒップサイズも同じか小さい程度。
→ご心配度:低 ※例外もあります!
この場合、ほとんど問題なくご着用頂ける寸法かと思います。 ただしご注意頂きたいのは、お嬢さまが元のお誂え主さまよりも「 5cm以上身長が低い場合」!
身丈などは着付けで調節可能なため問題ありませんが、 お袖丈に要注意。背が高い方の物を着る場合、 お袖が地面に付いてしまう可能性が考えられます。
そうなると汚れはもちろんのこと、 車の乗り降りや成人式会場での移動でうっかりお袖を踏んづけたり 、その拍子に袖付などの縫い目が破れてしまうおそれも…!
あまりに身長の開きがある場合は一度ご相談下さい。
例:ほぼ同じ体格。 身長もヒップサイズも5cm以内の差に収まっている。
→ご心配度:低~中
ここ数年以内にお仕立てされたご姉妹やご親戚のお着物ならほぼ問 題ないでしょう。
しかしお着物がお母さまの寸法である場合、
・10年以上前のお着物は現在のお着物よりも反物の巾が狭く、 丈も短いことが多い
・お母さまと同身長でも、 現在のお嬢さま方の方が発育が良く手足が長い場合がある
ということをご留意下さい。
ご不安な場合は、 一度タンスから出してご試着してみるのもいいでしょう。
例:お嬢さまの方が5cm以上身長が高い、 またはヒップが大きい。もしくはその両方。
→ご心配度:高
最悪の場合、ご着用が難しい可能性も考えられます。 着ることができてもおはしょりが短くなるため歩いているうちに腰 紐が見えてきてしまったり、 身幅が狭い場合は胸元や上前がはだけやすくなります。
着付け後に呉服店や美容室から出た時は大丈夫でも、 車に乗って移動したり一度お手洗いに行かれたあとはより着崩れが 気になるかもしれません。
じゃあこの振袖はもう着れないの…? とご不安になってしまった方、まだ大丈夫です!
洋服と違ってお着物は中に入っている縫い込み部分を使って寸法の お直しが可能です!
もちろん、 最初にお仕立てされた時に縫い込まれていた生地の量やその他の条 件によって広げられる寸法には限りがありますが、 お着物は本来二代三代と受け継いでいって頂くもの。
お母さまがこれまで大事にしてきて頂いたお振袖をお嬢さまにも美 しく心地よくお召しいただけるよう、 紀久屋は最大限のお手伝いをさせて頂きます。
※寸法のお直しには2ヶ月前後のお日にちを頂きます。 どうぞお早めにご相談下さい。
着物を出さずに出来る簡易チェック、いかがでしたでしょうか?
成人式直前に汚れや寸法の問題が見つかってしまったら、 時間がなくて何も手を打てないという事態になりかねません。